early90s Barbour

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ID : MJA00003312
Designer : Other
Price : Sold


size 46
肩幅:61.5cm
身幅:72.5cm
袖丈:59.5cm
着丈:90cm
material ventile cotton
color Olive Green
condition A 左袖に並列して2箇所(約3cmと1cm)裂傷に対する施しが確認できます。また所々アタリが出ておりますが、いずれも素材特有の風合いとしてお認め頂ける範疇と存じます。色も濃く、全体としましても見事なコンディション。

「Barbour」は1894年にジョン・バブアー氏によりイングランド北東部のサウス・シールズにて創業。当初は悪天候に耐えうる素材の開発としてオイルを染み込ませたワックスコットンが採用され、主に水夫や漁師への提供がなされており、後に頑丈性、耐久性、耐水性ともに認められ現在では英国王室御用達の最高級証である3ワラントが与えられております。

本作は3つ目のワラントが与えられた後に発表された幻のモデル「The Endurance」。約100年以上の同社歴史の中で、唯一のヴェンタイルコットンを採用した外套。3ワラント付与の直後、資金力も豊かな頃合いに同社が試みた最高級品というポジションこそ本作であり、実際にも当時は永い歴史の中でもっとも高額なエントリーで御座いました。兼ねてよりオイルド加工を施したコットンこそバブアー社が誇るファブリックであり(事実英国民にとどまらず世界的にも認められる素晴らしい内容で御座いますが)当時はオイルドコットンと同等またはそれ以上の撥水性を自然に具有した「Ventile」を用いることは同社でも新しい試みでもありまして、その価格帯と、オイルドコットンの圧倒的な存在により市民権を獲得/維持できず、数年でその姿を消すこととなります。故に、極めて短い製造年数と元々の製造数自体が少なかった背景もあり、幻のモデルとして周知されるに至りました。元々ヴェンタイルコットンは軍向けに開発された超過密コットンで御座いまして、コットン全体の僅か2%しか抽出できないものですから、生地自体が商標を有し、世界随一の能力と希少性を持ち合わせ、現在では英国でも提供できるメーカーもほとんどなく、絶滅危惧に値する、究極的な資質ながら手に入れることが極めて困難な、「固有資産」としての内容も過言ではない、本当に素晴らしいお素材で御座います。本作は、ヴェンタイルの中でも最高ランクの生地を提供していた、「Thomas Maison」社のヴェンタイルコットンを採用。あくまで推測の域ですが、トーマスメイソン社のヴェンタイルを具有した本モデルは一度も見たことが御座いませんので、おそらく初期頃の、資金を贅沢に投下できた生産上の背景がおおそよの理由に値すると存じます。実際、当時エントリーされた頃では、高額設定と、オイルドの存在により売行きも芳しくなく、経過とともに英国産のホーンボタンがステンレス製に変更されたり、生地採択を変更したり、ディテールチェンジを施工するなど、経営精査による内容も見受けられます。

本作は、上記のように経営精査が行われる以前、淀みなく心血が注がれたように、最高資質を具有した素晴らしい逸品。上述の通り、トーマスメイソン社の端正に打ち込まれたヴェンタイルは云うまでもなく瑞々しいほどに芳醇。オイルド加工が施されずして自然発揮する耐水能力、驚異的なコシ、身体にやわらかく追随する濃厚な音。動きに馴染ませるほど獲得していく柔軟性。強靭な肉感。ヴェンタイル本来の魅力を知りうるには、着続けた者にしかたどり着けないとは良く言われる文句ですが、 “硬さ” が “表情” に変貌を遂げる体感や、長期的関係において確実に感じる強烈なリアリティは、まさにその文句の通りで御座いましょう。丁寧に磨かれた英国産のホーンボタン。中央のハンドウォームポケット。マチ設計された収納ポケットは、釦を上部にて固定し、フラップを介さずコンパートメントへ直通できるシステム。さらに中に水が溜まらないように排水溝の役割を担うハトメ。当時最小サイズのエントリーでさえも、たっぷりと着ることを許された現実的な大きさは、ジャストフィットという概念性は皆無に等しいように、身長,体重,体型により選ばれることがなく、純粋無垢なマックコートとして見事に成立するフィッティングバランス。その懐の深さたるや。当時同社がYKK社に特注していた中で最大の大きさを誇るリングジップ。生命感が迸るヴェンタイルに対する、ごろりとした工業的で無機質なゴールドジップとのバランスは文句のつけようがなく。当時フードは別販売でしたので、当然取り外しが可能なシステムは雨が多い英国ならでは。オイルドにせよ、ヴェンタイルにせよ、「コットン」というお素材に創業当初から熱量を注いできた同社のプライドが表れているように、内側にも丁寧に縫い込まれたコットン。2つのマガジンポケット。エクルベイジュとオリーブとの美しい対比。

隅から隅まで鋭意検察しましても、まっすぐで力強い事実しか表出されないように、ごく控えめに申し上げましても素晴らしい外套で御座います。同社への畏敬の念とともに、1着のマックコートとしまして、心よりお勧めを致します。